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伊坂幸太郎 アイネクライネナハトムジークの意味とあらすじ

   

伊坂幸太郎「アイネクライネナハトムジーク」(2014年9月26日幻冬舎出版)
「アイネクライネ」「ライトヘビー」「ドクメンタ」
「ルックスライク」「メイクップ」「ナハトムジーク」

6つの短編から構成される連作短編集
最終編の「ナハトムジーク」では時間軸に差がある過去5編の登場人物同士の繋がりや「その後」が描かれていて、まさに伏線の回収とフィナーレに向けての怒涛の流れ。
いやぁ、流石です伊坂さん。
相関図を自分で書きたくなる作品です。

アイネクライネナハトムジーク あらすじ

「アイネクライネ」
語り部は佐藤というマーケットリサーチ会社勤務の男(27歳)。
先輩の尻拭いで街頭アンケートをしていた所、
一人の女性がアンケートに応じてくれる。
劇的な出会いでも奇跡的な再会でも無く、
今日この瞬間にもどこかであるだろう出会いの瞬間を描いた話。
 ・・・
「ライトヘビー」
語り部は美容師の美奈子(27歳)。
馴染みの客である板橋香澄(29歳)の弟・学(27歳)と、
香澄が美奈子の電話番号を教えた事がきっかけで電話友達になる。
一年近く電話のみの関係であったが、
香澄から弟が告白を計画しているらしい事を聞かされる。
電話だけの関係・板橋香澄の素性・仕事が忙しく時々連絡がこなくなる学
全ての歯車が後半になり噛み合い、綺麗な落ちどころのある話。
 ・・・
「ドクメンタ」
語り部は「アイネクライネ」の佐藤と同じ会社で働く上司・藤間(39)。
半年前に妻が子供を連れて出て行ってしまいい、一人寂しく暮らしていた。
10年前、更新期限ギリギリの日曜に訪れた免許センターで出会った女性と、
次の更新時期である5年前も偶然に会い、今年の免許更新は偶然ではなく意図的に再会してみようと考えていた。
いつも自分の歩む道の先を進んでいた彼女に、未来の自分を提示してもらう想いで。
偶然にも似た境遇の人と出会い、その出会いによって自分の道に希望が見え始める。
本編中では結末は書かれていないが、「ナハトムジーク」にてその後が明らかになる。
 ・・・
「ルックスライク」
※「高校生」と「若い男女」という2つの時間軸が違う話が交互に展開していく物語。
「高校生」の語り部は久留米和人(高1)。
クラスのマドンナ・織田美緒(アイネクライネの織田一真の娘)に頼まれ、
美緒と共に駐輪場のチケット盗難犯人を捜しに駐輪場に向かう。
「若い男女」の語り部は笹塚朱美(大学生)。
ファミレスのバイト中にトラブルに巻き込まれるが、邦彦という2歳上の男に助けられ、後に交際するようになる。
しかし付き合っていくうちに2人の関係性が上手くいかなくなってしまう。
物語の最後には二つの物語の交錯が描かれており、時間軸の使い方に脱帽。
出会いと別れ、そして再会。当たり前の事をいかにもな物語ではなく日常の中で描いた物語。
 ・・・
「メイクアップ」
語り部は化粧品会社に勤める窪田(旧姓・高木)結衣(28)。
上司はライトヘビーに登場する美奈子の友人・山田寛子。
仕事関係で学生時代に苛められていた小久保亜紀と再会するが、
外見も苗字もかわっている結衣に亜紀は気づかない。
同期の佳織は復讐を進めてくるが結衣はイマイチ気乗りせず、
ただ亜紀が大人になって中身も変わったのかが気になっていた。
どこのクラスにでもいそうな苛めっ子と苛められっ子。
その2人の再会と、苛められっこの「あるある!」な陰湿さに頷ける。
スッキリする復讐劇ではないものの、その後の亜紀の描写も匂わされており、
各々が想像で補完できる物語。
 ・・・
「ナハトムジーク」
19年前、9年前、現在の時間軸と、前出5つの物語の繋がりが次々と明かされていく。
主軸となるのはボクサーであるウィンストン小野の話。
19年というを経て登場人物の環境や立場も変わっており、その変化の発見が楽しい。
あの物語の裏で、また違う物語が展開していたんだなぁーといった
「種明かし」的内容になっている。

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「アイネクライネナハトムジーク」の意味とまとめ

「アイネクライネ」で織田由美と佐藤が話していた内容↓↓↓
 ・・・
「出会い」とは、小さく聞こえてくる夜の音楽のように、その時は何だか分からなくても後になって分かるもの。
その瞬間に感じるんじゃなくて後で思い出して分かるもの。

 ・・・
その話の流れから小夜曲の話になり、
モーツァルトの有名な小夜曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」(ある、小さな、夜の曲)が登場する。
つまり、この物語の主題は「出会い」にあると言えるのではないでしょうか。
各短編でそれぞれが出会い、そしてまたそれらもどこかで繋がっている。
本の帯にもあった「ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。」という文章。
そう、この本の中には所謂物語の主人公的な人物はいません。
普通の人たちの「出会い」とその繋がりを上から観察する形で進められていく物語なのです。
「出会いも何も無い毎日だ」と毎日を繰り返している人がこの本を読めば、
きっと明日は前向きな気分で家を出れる事でしょう。
 ・・・
伊坂さんの物語は伏線が多く登場人物やキーとなりそうな台詞を頭の中で組み立てていき、それが最後にカチッと収まるのがとても気持ち良いです♪
今回の作品は気になる台詞や文章が多く、本が付箋だらけになりました(笑)
本当はあらすじに加えて感想考察や時系列のまとめ、相関図的なものも書きたかったのですが、字数がヤバイ事になりそうなのでとりあえず、
あらすじ&タイトルの意図への考察に留めました!
時間があれば考察や相関図的なのも書きたいと思います^^;
特に藤間亜美子の母の旧姓、小久保亜紀の一勝一敗問題、辻井と津川の謎!!!
まだ考察ができていないので、ガッツリ考察して感想書きたいです!!

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